販売価格の決定

価格の提示先に注意

1. エンドユーザー向け

2. 量販店向け

3. 問屋向け

4. 輸入商社やDistributor向け

1. プライス・ゾーン  (プライスレンジ)

 扱い商品の価格幅。「下は5,000円から上は20,000円のメガネを扱っています。」
2.  プライス・ライン

「当店の眼鏡は、5,000円、10,000円、15,000円、20,000円の価格で統一しています。」

「プライスポイントは10,000円のラインアップです。」

・スキミング・プライス

 新製品の販売時には高くても買う革新的消費者を対象。

 メリット:当初から確実な粗利益、開発費の早期回収、高いブランドイメージの確率

 デメリット:競合企業の参入を許してしまう。

・ペネトレーション・プライス

・特売価格(期間限定)>目玉価格(数量限定)

・ディスカウント・プライス:努力してコスト削減をして安く提供。

 

需要の価格弾力性

(需要の変化率 / 価格の変化率)

価格が50%値下がりしたときに、需要が10%増加  (0.1/▲0.5)=0.2

 

需要の価格弾力性が1より大きい 需要の価格弾力性が高い:需要は弾力的 価格に敏感。

需要の価格弾力性がマイナス   ギッフェン財  価格が下がると消費量が減る

 

需要の交差弾力性

ある製品Aの価格変化が、他の製品Bの需要量に与える影響の事。

需要交差弾力性=他の製品Bの需要量 / ある製品Aの価格変化

 

<正> A(米)の値段が上がったときに、B(パン)の需要量が増えた: AとBは代替財として競合関係

<負>A(コーヒー豆)の値段が上がったときに、B(クリーム)の需要量が減った:AとBは補完財の関係

価格の設定方法

 

コストプラス法

積算式:仕入価格に費用(*)と利益(値引き余地を持たせて)を載せて売価を決定。

運賃込み価格を設定する場合、最小受注量を設定したうえで仕入価格に費用(*)と利益を載せて売価を設定。

 

*費用

(1) 梱包費用、輸出通関手数料、運賃、貨物の保険料、現地の通関手数料、現地の輸入関税・消費税、現地国内の配送料など。 どの範囲を売りて買手どちらが負担するかの線引きが必要→インコタームズ。

(2) お金に関する費用:送金手数料(海外から送金して支払ってもらうにしても、受け取り側での銀行手数料がかかる)、為替リスクなど。 

製造原価・仕入れ値

利益

値引きシロ

梱包価格

国内運送料(港倉庫までの運賃)

FOB保険料

ショートドレージ(保管倉庫からCYまでの輸送)

看貫費用

CFSチャージ(LCL貨物をCFSでバンニングする費用)

THC (コンテナ積込み費用)

輸出通関手数料

国際輸送費 (梱包方法変更で工夫余地ないか)

揚げ地サーチャージ(CIFの場合、荷卸しは売主負担)

銀行手数料

信用保険料

国際運送保険料 

原産地証明書費用

FTA利用の際の原産品証明コスト

輸出者に求められる各種証明書類の手数料

安全面を見たレート設定(円高で)

 

(DDPの場合)

輸入通関手数料

現地関税

現地消費税

現地国内運賃

 

最低発注ロットの表示方法

***pcs/航空便の場合 

***pcs/船便の場合

最低発注ロットの決定方法

各運送モード、建値において想定される費用総額が販売価格の一定割合(例えば30%)に収まるような数量を設定する。

 

マークアップ法

値入率 

計算方法は粗利益率と同じ。

(1) 販売前の、売値を決める段階で、予定売価から原価を引いた額が値入額。

・値入額 ÷ 売価 (%) が 売価値入率。 

 つまり、"予定粗利" が 予定売価の何パーセントかが、売価値入率。

・値入額 ÷ 仕入れ値 (%)が 原価値入率。

 つまり、"予定粗利" が 原価の何倍かが、原価値入率。

 

(2) 販売したのち、実際売価から仕入れ値を引いた額が粗利益。

・粗利益 ÷ 売価(%)が、粗利益率

 

交差比率 

交差比率(%) =粗利益率x商品回転率

 

市場価格追随法

現地販売の目標価格から諸経費を差し引いてゆき、自社出荷価格を逆算する。

(消) 自社と同等商品の売価はネットであたりがつく。